インバウンド対策には〇〇〇が有効!2018年の春節がチャンス!

買い物をしている女性

2017年 ユーキャンの新語・流行語大賞が発表されましたね。大賞2語のうち「忖度」は汎用性が高く、「外国籍の方は日本人みたいに忖度してくれませんから、仕事の指示はハッキリ明確に伝える事が大事です」なんて、仕事でもよく使わせて頂きました。

2年前の2015年、ユーキャン新語・流行語大賞は「爆買い」が大賞でした。「爆買い」とは、特に中国人観光客が日本の商品を大量購入することをさし、内需縮小ぎみの日本において、中国人観光客は救世主、各企業がこぞって外国人観光客対策に躍起になった年でした。また、インバウンド(外国人の訪日観光)という言葉もメジャーになった年でもありました。
「爆買いはもう終わった」と言われる事が多くなりましたが、訪日外国人観光客は依然として伸長しており、2017年11月21日発表の日本百貨店協会のプレスリリースによると、百貨店93店舗の免税売上は、前年同月比で183%増加しているとの事で、まだまだ期待できる事がよくわかります。また、観光立国の大先輩であるタイの観光産業はGDPの約30%と言われていますが、日本の観光産業はGDPのわずか数%、観光産業は今後も大きく伸びていくことは間違いないと言えそうです。

今回は、そんなインバウンドマーケットにおいて、2018年の来る春節にむけてどんな対策をすれば有効なのか?というお話をしたいと思います。

インバウンドマーケットのおさらい

まずは、訪日観光客について基本的なところをおさらいしたいと思います。

訪日観光客数

2012年3月に観光立国推進基本計画が閣議決定、観光庁が発足してから訪日外国人観光客はぐいぐいと伸び続け、2013年に外国人観光客の訪日は1000万人を突破、2020年の東京オリンピックに向けて2000万人を目標にしていましたが、2016年には2000万人を突破、目標は上方修正されて2020年に4000万人の目標が掲げられました。

観光客の出身国・地域のランキングを見てみましょう。

国別推移

1位は中国本土、次いで韓国、台湾、香港、5位がタイで東南アジア勢が続きます。

次いで、訪日観光客の消費額を見てみましょう。

消費額

2016年の訪日観光客の消費額は前年より7.8%増加した3兆7476万円、2020年には8兆円規模になると予測されています。当社、グローバルパワーのサービスの1つである人材派遣業界の市場規模が5.4兆円、おそらく2018年あたりで人材派遣業界の市場規模を超える消費額になるのではないかなると思われます。

次に国別の消費額を見てみましょう。

国別消費額

グラフで一目瞭然ですが、中国本土からの訪日観光客だけで、消費額の44%を占めています。中国語圏(中国本土・台湾)の観光客で半数以上を占めており、香港や華僑系のマレーシア等を含めると中国語でコミュニケーションが取れる観光客の割合はもっと増えると思われます。

買い物代_国別

こちらの表は、国別の消費額と内訳です。中国人観光客数が多いこともあり、消費額は桁違いで他国を圧倒しています。

次いで国別の1人当たりの消費額を見てみましょう。

1人当たりの消費額のグラフ

こちらは、2017年7-9月期の発表で、ベトナムが初首位となりました。ベトナム人観光客は総数としては多くはないものの、年々増加しています。背景としては、日本へのベトナム人留学生が急増したこともあり(参考記事:外国人留学生の就職率は〇〇%? 2016年度 最新情報)、留学生の家族や友人の訪問で増加していると言われています。どうやら、その家族や友人たちの消費意欲が旺盛な様で、2017年7-9月期の発表で、ついに中国を抜き初首位を獲得しました。いずれ「中国人観光客の爆買い」ではなく「ベトナム人観光客の爆買い」時代がやって来るのかもしれません。

インバウンド対策は〇〇〇が有効?

インバウンド対策は、具体的に「いつ」「どのような」対策をすれば良いのかとう点ですが、「いつ」については、外国人観光客の出身国の休暇、祝祭日が大きく影響します。
中国人観光客であれば、旧暦のお正月である春節や建国記念日である国慶節に観光客が増えます。その時期は仕事も学校もお休みになりますので、日本と同様に家族で海外旅行に出かける方も多くなります。ちなみに、日本は明治時代に旧暦が廃止されたので、馴染みがなくわかりづらいかもしれませんが、旧暦のお正月である春節は毎年日付が変わり、2018年の春節は2/15~2/21で少し遅めとなります。中国に限らず、旧暦採用国の観光客は春節に増加する可能性がありますのでご注意ください。

インバウンド攻略カレンダー 2018年

春節や国慶節は、よくニュースにもなりますのでご存知の方も多いと思いますが、実は観光客の本当のピークは春節でも国慶節でもありません。

月別の訪日観光客数の推移を見るとこのようなグラフになります。

訪日 月推移のグラフ

画質が悪くて申し訳ありませんが、毎年、訪日観光客数の月別推移はこのようなグラフになっており、実は「夏休み」「夏のバカンス」時期が一番のピークとなります。これは観光客全体の数値なので欧米圏の観光客も含む数値ですが、中国人観光客、旧暦採用国の観光客数だけに絞っても一番のピークは春節・国慶節時期ではなく、7月がピークになります。

したがって、インバウンド対策の時期である「いつ?」に関しては、春節・国慶節を迎える前に準備を行い、春節・国慶節のプチ繁忙期で予行練習と軌道修正を行い、最大のピークの7月に万全の体制で臨むのが良さそうです。もちろん、365日万全の体制であるのが理想的ではありますが。

インバウンド対策のポイントとしては、各国の祝日など大型連休がいつあるのかを確認し、いつ、どの国の観光客が増えるのかを把握しておくことです。そして、祝祭日にあわせて商品提案やキャンペーンを企画すれば外国人観光客のハートをがっちり掴むことができるのではないでしょうか。

★各国の祝祭日がわかる「2018年インバウンド攻略カレンダー」の資料がダウンロードしていただけます。URLは記事の最後でご案内いたします。

インバウンド対策は「中国語」が有効!

では、具体的に何をすれば良いのかというところですが、観光客の消費を獲得するという観点からすると、まずは「中国語」対策が有効だと思われます。観光客の総数や消費額からみても、中国の方々の消費額は圧倒的で、マーケットをがっちりつかむには中国人観光客のハートをつかむ事が先決だと思われます。「中国語対策」と言っても、特に「中国語ができる人材の配置」をお勧めします。もはや地球語のようなポジションになっている「英語」も必要ではありますが、日本人と同様に中国人観光客がすべて英語ができる人ばかりではありませんので、中国人観光客にとっては、母語である中国語でコミュニケーションがとれる事は安心につながりますし、通訳・販売員の人材獲得のしやすさの点からしても中国語人材の方が英語人材よりも獲得が容易です。

人材の配置という点では、事実、中国語ができる通訳・販売員を配置しただけで売上が拡大したという事例が多くあります。当社では、外国人観光客への接客販売・通訳の業務で人材派遣や正社員紹介サービスをしているのですが、その一例をご紹介いたします。

中国語ができる人材の配置の例

他にも、あるアパレルメーカーさんの店舗で中国語人材を配置したところ中国人観光客が一人で40万円のお買い物をしていただき、新人派遣社員がいきなり全国で販売額1位になってしまったり、バッグメーカーの店舗で中国語人材を配置したら、毎月売上が軽く達成するようになり、本部から「今まで何をしてたんだ!」と店長が怒られてしまった、というような痛快エピソードが沢山あります。これは、ほんの一例でアパレルから化粧品、家電、食品に至るまでこのようなエピソードは沢山あります。

共通点は、ただ「中国語対応できる人材を配置した」事です。実際に接遇スキルも接客経験もない未経験の留学生などで大きな成果が出ています。「中国語×少しの日本語×笑顔」ができる人材で十分に勝負ができるのです。

ご参考までに、当社にご依頼を頂いた、接客販売や通訳での雇用形態と、求められる日本語レベルの内訳についてご紹介しますと下記になります。

インバウンド関連求人依頼関係のグラフ

ご依頼の約8割が、週3日~5日勤務できる方の派遣形態でのご依頼で、日本語レベルはN2レベルでも構わないというご依頼が約8割です。N2とは人によって差はありますが、一般的には日常会話レベルで決して流暢に会話ができるレベルではありません。日本人のお客様ですと少々不安に感じるレベルかもしれません。

接客の現場では、外国人観光客への接客は中国語人材が対応し、日本人のお客様は日本人スタッフの方が対応するというように担当分けをされている事が多い様です。中国語人材は、入社時は日本語が流暢ではなくとも、仕事をしているうちに日本語が上達し敬語も使えるようになりますので、語学力がレベルアップすれば日本人のお客様の対応もお願いするという運用をされています。逆に、言葉は流暢ではなくとも、笑顔と一生懸命さが良い、ということで日本人のお客様に評価していただき指名していただくという事例もありました。そういう事例もあり、語学力よりも「笑顔」や「一生懸命さ」などを重視されて採用されているところが多い様です。

いますぐ中国語人材の配置が難い場合は、中国語で接客できる指差しシートを作成したり、日本人スタッフの方が、簡単な接客中国語を覚えてコミュニケーションを積極的にとるだけでも効果は大きいと思いますので、ぜひ導入してみてください。

まとめ

インバウンド市場と対策のポイントをまとめると下記となります。

  • 日本の観光市場はまだまだ拡大する。
  • 外国人観光客のピークは7月~8月、各国の祝祭日を把握しておく。
  • 外国人観光客の人数、消費額は中国語圏が圧倒的。まずは中国語対策をしておくべし。
  • 中国語対策は人材配置がオススメ。人材獲得もしやすくすぐに効果がでやすい。

以上です。

★インバウンド対策で役立つインバウンド攻略カレンダーはこちらからダウンロードしていただけます。
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★中国語人材の採用、獲得手法はこちらの記事が参考になります。ぜひご覧ください。
外国人9つの採用手法!メリットとデメリット 一挙公開!

ABOUTこの記事をかいた人

利重直子

1979年 山口県生まれ。広島県の呉大学(現:広島文化学園大学)社会環境情報学部を卒業。大手人材サービス会社の営業を経て、2010年 外国人派遣・紹介サービスの(株)グローバルパワーに入社、2012年 取締役に就任。外国人雇用とマネジメントのすべてがわかるWEBサイト「グローバルパワーユニバーシテイ」編集長。